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ホットヨガで頭痛やめまい、吐き気を起こすことがある?
近年では、ダイエットや健康維持に効果のあるホットヨガの人気が高まっています。そのため、スタジオでホットヨガのレッスンを受ける方も増えてきています。
しかし、ホットヨガをしたことで頭痛やめまい、立ちくらみ、のぼせ、吐き気などの症状を訴える方がいます。どのようにして症状が出るかは人によって異なり、これらの症状をレッスン中に感じる方もいれば、レッスン後に体調が悪くなることもあります。
一般的にヨガは、十分に訓練を積んだインストラクターの指導の下で適切に行えば、健康な人には負担が少なく安全です。
全体的に、ヨガを実践する人において、副作用の頻度は低く、ヨガで重傷を負うリスクは非常に低いです。
厚生労働省が発表した情報によれば、十分に訓練を積んだインストラクターの指導の下で適切に行えば、健康への負担は少ないようです。
それでも人によってはレッスン中やレッスン後に不調を訴える方がいるのも事実なので、ここではなぜホットヨガでこのような症状が出てしまうのかについて解説します。
ホットヨガで頭痛やめまい、吐き気を起こす原因
脱水症状になっている
ホットヨガで頭痛が起こる原因の1つに、脱水症状があります。
脱水状態になると、身体が運動のために必要な酸素や栄養素を取り込もうとして血管が拡張することになりますが、このとき拡張した血管が頭周辺の神経を圧迫することで、頭痛を引き起こすことがあります。
高温多湿の環境のスタジオで行うホットヨガのレッスンでは、大量に汗をかくため脱水症状を起こしやすいです。しかし、スタジオ内の湿度が高いことからレッスン中に喉の渇きに気がつきにくいので、無自覚のうちに脱水症状に陥っていることも多いです。
脱水症状になるとめまいを引き起こすこともあるので、レッスン中の脱水症状は転倒などの事故の原因となることもあります。
酸欠状態である
ホットヨガをする上で頭痛やめまいを起こしやすい方は、酸欠状態であることも考えられます。
ヨガをする上では、鼻呼吸で深い呼吸を意識することが大事です。しかし、特にヨガに慣れていない初心者の方の場合、ポージングに集中して呼吸が浅くなったり呼吸を止めてしまいがちになってしまい、体内に酸素が行き渡らなくなることがあります。
その結果、先ほどと同様のメカニズムで血管が拡張することで、頭痛を誘発してしまうことがあります。ポージングに気を取られるあまり無自覚のうちに呼吸が浅くなってしまい、頭痛やめまい、吐き気といった症状の原因が分からないことも多いです。
また、体質や生活習慣によっては、酸素を運ぶ役割がある血液中のヘモグロビンを合成する鉄分が足りていないことも、酸欠状態を引き起こす原因として考えられます。
塩分やミネラルが不足している
大量の汗をかくホットヨガでは、汗とともに体内の塩分やミネラルが体外に排出されてしまうことになります。その結果、塩分やミネラルの不足状態に陥ることがあります。
体内に十分な塩分やミネラルが残っていないと、頭痛やめまい、ふらつきの原因となることがあります。気分が優れないときは、塩分やミネラルが足りているかどうかも振り返ってみましょう。
血圧が上昇している
一般的にゆっくりとした動きをするホットヨガでは、血圧が上昇しにくいと言われています。しかし実際には、身体に負荷がかかるポーズを取っていると血圧が上がることがあります。
血圧が上がると血管が拡張し、炎症を起こすことで頭痛やめまいを引き起こすことがあります。自分の身体でできる以上の負荷の運動をすると血圧が大きく上がることがあるので、ホットヨガのレッスンでは無理なポージングはしないようにしましょう。
生理中である
生理中は心身ともに不調であることがあり、体調が悪い場合はホットヨガをすることもあまりおすすめできません。
生理によって鉄分が不足した状態になることもあり、生理中にホットヨガをすることで貧血気味になってしまいやすいです。そして貧血状態になると、頭痛やめまい、ふらつきといった症状が出るリスクが高く、ホットヨガのレッスンを受けるのは危険な状態です。
しかし、生理の症状がそれほど重くない方は、かえってホットヨガをすることで生理痛や生理不順が治ったという口コミも多くみられています。
生理中にホットヨガをするメリットや注意点について詳しく知りたい方は「生理中にホットヨガをしても大丈夫?生理痛や不順が改善するって本当?」もチェックしましょう!

もともと体調が悪い
体調の優れない方がホットヨガのレッスンを受けると、さまざまな体の不調の原因となることがあります。
風邪気味や二日酔い、寝不足などの理由で体調の良くないときにホットヨガをすることで、心臓をはじめとする内臓器官に負荷をかけてしまい、さらに体調が悪化して頭痛やめまいといった症状を引き起こすことがあります。
また、身体に疲れがたまっているときに無理にホットヨガをしたときも不調の原因となってしまうことがあります。
ホットヨガで頭痛やめまい、吐き気を起こさないための対処法
普段から気をつけること
食生活を改善する
食生活を見直すことで、ホットヨガで体調を崩すのを防ぐことができます。普段から貧血気味で、めまいや立ちくらみを起こしやすいことに悩まされている方は、魚介類やレバー、大豆などの鉄分が豊富な食べ物を摂るようにしましょう。
また鉄分を普段から十分に摂取しておくことで、血液中のヘモグロビンの合成を促進することができます。ヘモグロビンを増やすことで酸素が身体に行きわたりやすくなり、レッスン中に酸欠状態になりにくくなります。
睡眠時間を改善し自律神経を整える
夜更かしをしたり寝不足気味の方は、めまいやふらつきを起こしやすくなります。そのため、ホットヨガでめまいなどを起こさないためには、普段から早寝早起きや1日6~7時間程度の睡眠時間を確保することが大切です。
毎日の規則的な睡眠を十分に取ることでストレスを解消することもでき、乱れがちな自律神経も整います。その結果、代謝が悪く汗をかきにくい体質が改善したり、めまいやふらつきが起こりにくくなることも期待できます。
レッスン直前に気をつけること
食事はレッスンの2時間前には済ませる
ホットヨガのレッスンを受ける場合には、早めに食事を済ませておきましょう。レッスン直前に食事をしてしまうとレッスンまでに消化しきれず、ポーズを取ることでお腹を圧迫したときに気持ち悪くなってしまうことが考えられます。
当日は、レッスン2時間前には余裕をもって食事を済ませるべきです。ただし、食事を抜いて空腹の状態でレッスンに参加するのも体調不良の原因となることがあります。早めにきちんと食事を取っておきましょう。
ホットヨガ前後の適切な食事内容やタイミングについて詳しく知りたい方は「ホットヨガ前後におすすめの食事!ベストな時間のタイミングやNGな食べ物を紹介!」もチェックしましょう!

体調が悪い場合はレッスンをキャンセルする
レッスン当日にどうしても体調が優れないと感じる場合には、無理に参加せずにレッスンをキャンセルすることをおすすめします。回数制で通っている方の場合は1レッスン分無駄になってしまいますが、レッスンよりも体調をケアすることが大切です。
ホットヨガのレッスン環境は、日常生活における熱中症予防指針では「危険」に相当します。PIO-NETには、ホットヨガによってめまい、のぼせ、吐き気、頭痛などを訴える相談があります(注11)。ホットヨガを行う前にはレッスンの内容や時間を確認しましょう。特に持病や既往歴がある場合には、実施を慎重に検討しましょう。
独立行政法人である国民生活センターも、ホットヨガは体に負荷をかけるものなので、レッスンの内容や時間などの強度を事前に確認しておくべきという報告をしています。特に持病や既往歴がある方は、レッスンを受講するかどうかを慎重に決定しましょう。
また、よく体調を崩しやすい方はレッスンの事前予約が不要なカルドを利用するのがおすすめです。事前予約の必要がないので、体調を崩したときもキャンセル扱いで無駄になってしまうことがありません。
事前予約がいらないことで人気のカルドについて詳しく知りたい方は「【体験談】ホットヨガカルドの口コミ評判!悪い噂は本当?」もチェックしてみましょう。

レッスン中に気をつけること
飲み物は1L以上用意する
ホットヨガのレッスンを受ける際には必ず飲み物を用意しましょう。
水分を十分にとるために、60分のレッスンであれば1Lの水は持参するべきです。40分のレッスンなら700ml、90分レッスンなら1.5Lの水を持っていくと安心です。
水を飲むタイミングですが、インストラクターが指示するタイミングでは必ず水をとるようにして、それ以外のタイミングでも積極的に水分摂取をするようにしましょう。喉の渇きを感じていなくても、一定時間ごとに水を飲んでおくのが良いでしょう。
また、ホットヨガレッスンで水を飲む量やタイミングについて詳しく知りたい方は「ホットヨガにおすすめな飲み物は水?飲むべき量やタイミングなども要チェック!」もチェックしてみましょう。

レッスン中に塩分やミネラルも補給する
レッスン中に塩分やミネラルを十分に補給することで、頭痛やめまいといった症状を予防することができます。
レッスン中の飲料としては、特に電解質を多く含んだスポーツドリンクがおすすめです。身体に必要な塩分やミネラルをバランスよく効率的に摂取することができます。
スポーツドリンクに含まれている糖分が気になる方は、1Lの水に塩を小さじ1杯ぶん程度入れるだけでも効果があります。ホットヨガをする際は塩分やミネラルを意識してとりましょう。
深い呼吸を意識する
酸欠状態を回避するためには、身体に酸素を取り込めるよう深い呼吸をすることが大切です。ホットヨガスタジオ内はただでさえ密閉環境なので、酸素が薄くなりがちで酸欠を起こしやすい場所になっています。
ホットヨガをする際には深い呼吸を意識して、酸欠にならないようにしましょう。スタジオによっては酸欠になりにくい空調設備などを特徴としていることもあるので、酸欠になりやすい方はそのようなスタジオを利用するのも良いでしょう。
参加者が少ないレッスンや場所を選ぶ
酸欠になると、頭痛やめまいといった症状の大きな原因となります。そのため、ホットヨガをする際も酸欠になりにくいスタジオを選んで利用することが重要です。
スタジオ内の酸欠状態を防ぐためには、参加者が少なめのレッスンを選択したり、スタジオ内で人が密集していない場所に位置取りをすることが有効です。
スタジオを選ぶにあたっては、なるべく広いスタジオや1レッスンあたりの参加者数を絞っているスタジオを選ぶことをおすすめします。
レッスン後に気をつけること
適量のカフェインを摂取する
ホットヨガのレッスンを終えたら、適度にカフェインを摂っておくことをおすすめします。
緑茶やコーヒー、紅茶などに含まれるカフェインには血管収縮作用があるので、レッスン後にこれらの飲料をを飲むことで血管の拡張を抑えることができ、頭痛の悪化を防ぐことが期待できます。
ただし、カフェインは摂りすぎると逆に体調不良の原因となることもあるので、カフェインを多く含む飲料を飲むのは1~2杯程度にとどめておくようにしましょう。
また、ホットヨガが与えかねない体への影響について他にも知りたい方は「ホットヨガのメリット10個と意外なデメリット9個を解説!」もチェックしてみましょう。

以上、今回はホットヨガによって頭痛やめまいなどの症状が起きる原因や、その対策としてレッスン中に気を付けることについて取り上げました。しかし、ここまで述べてきたことはあくまでも一般的な話であり、症状には個人差があります。
どうしても体調が優れない方や、ホットヨガをしても良いのか不安に感じる方は医師に診てもらうことをおすすめします。自分の身体のことを分かっている医師に相談しておけば、体調の心配をせず安心してホットヨガに取り組むことができます。
また、おすすめのホットヨガスタジオが詳しく知りたいという方は、「ホットヨガスタジオ・教室おすすめ人気ランキング!大手7社を徹底比較!」もチェックしてみましょう。

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